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Song-2-Song

読書感想文・メンタルヘルスについてのあれこれ等。「何者でもない」者の日々の憂い

信仰は嗤う

自省録

石打人のコート持ちが宣教をし始めた。

彼らのうち幾人かは、危惧する人に屠られたが

300年弱の時を経てある国が信仰を始め、爆発的に信者が増えた。

神の名の下に聖地の再征服をするため、数千人を殺めた。

神の名を巡って争い、数万人が殺しあった。

神の教えを巡って争い、勢力圏を奪い合う中で、やはり数万人が死んだ。

神の名の下に種の多様化を否定し、ひとつの家が断絶した。

神の名を否定した者もいたが、やはり滅亡した。

「神の祝福のない者達だから」と正当化し、肌の色の違う人の生死を家畜同然に掌握した。

神の名の下でフロンティアが勃興し、その影で数千人が死に絶えた。

神の名の下に殺しあうため、科学研究を始めた。

核の炎で7万人が一瞬で消滅したとき、人々は神に感謝した。

神の名を叫んだ者によって、飛行機は無慈悲に突撃した。

大統領は「神の名において」アラブへと派兵した。

最後にそれを非難したのは、今まで何百人といたうちのたった1人の、最高位神職者だった。

 

彼らは60億人のうち37パーセントを占める。

彼らの先祖が殺め、殺めあった人間の数は、何百万人だろうか。

この国で「史上最悪の宗教テロ」を起こした彼らと何の違いがあるだろうか。

それにひきかえ、不殺のイデオロギーの中で生まれた幾つかの神は、人を殺めただろうか。

 

不可視の存在への信仰告白を聞いて、眉をひそめたり嘲ったりする人々に聞きたい。

私たちを守る資本主義・民主主義・平和主義というイデオロギーが、それらの「神」の名の下に人を傷つけ殺めないという保証は、どこにあるのだろうか。

 

私は、世界史上もっとも多くの人を殺めた神の信徒だ。

そして、その神の信徒は世界的に見ればマジョリティだ。

 

イデオロギーと人は互いを支配し合い、競争の正当化と殺戮の衝動へと駆り立てる。

パンがあっても人は死ぬ。

財布のなかがどうであれ人は死ぬ。

祈っても死ぬ。

兵器や凶器をもたずとも、人を傷つけ殺すことができる。

私たちは等しく過ちを犯し、犯す可能性がある存在だ。

どうして誰も認めようとしないのだろうか。